<h2 id="0-前回のおさらい：IBDジョブ選考の作業フロー" class="article-heading-second">前回のおさらい：IBDジョブ選考の作業フロー</h2>
<p>以前の記事で解説した通り、ジョブ選考はおおむね以下のようなプロセスで進みます。今回は、買収企業選定プロセスの前半部分について見ていきましょう。</p>
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<img style="height: auto;width: auto" alt="投資銀行ジョブの作業フロー" src="https://s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/alternative-images-prd/articles/images/48619b41-cf21-403f-b5cc-57526418ff2c.png">
<p></p>
<h2 id="1-IBDジョブの進め方①自社分析" class="article-heading-second">IBDジョブの進め方①自社分析</h2>
<p>ジョブ開始後、まず取り組むのが、対象企業の概要を把握することです。確認すべき情報は以下の通りです。</p>
<p></p>
<img style="height: auto;width: auto" alt="自社分析" src="https://s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/alternative-images-prd/articles/images/aaf9aff7-72d3-4681-b6cc-613cfaec7ca7.png">
<p></p>
<h4>会社の経営計画</h4>
<p>ジョブでの買収提案は、基本的に対象会社の中長期的な成長に寄与するという前提でなされることになります。このため、中期経営計画などで会社の中長期的な方向性を把握することが重要になります。数値目標が提示されていれば、押さえておくとよいでしょう。</p>
<h4>事業ポートフォリオ</h4>
<p>ジョブでお題となる企業はコングロマリット（多角的に事業を実施）であることが多いです。このため、対象会社の事業構成について、内容や強み・財務数値などを押さえておきましょう。</p>
<h4>M&amp;A上限金額</h4>
<p>企業の買収にあたっては資金が必要です。会社の資金は株主還元・設備投資・M&amp;Aなどの複数の使途に振り分けられるため、そもそも対象会社がいくらM&amp;Aにお金を使えるのかという点を押さえておく必要があります。こちらは中期経営計画や決算資料などに記載があることが多いです。</p>
<h4>過去のM&amp;A実績</h4>
<p>過去のM＆A実績を見ることで、対象会社のM&amp;A戦略の変遷を把握したり、過去の案件との重複を回避したりすることができます。</p>
<h2 id="2-IBDジョブの進め方②市場・競合分析" class="article-heading-second">IBDジョブの進め方②市場・競合分析</h2>
<p>対象会社の情報を押さえられたら、次に行うのが対象会社の事業環境の整理です。以下のようなリサーチをするのが一般的です。</p>
<img style="height: auto;width: auto" alt="自社分析" src="https://s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/alternative-images-prd/articles/images/169d179b-d2a8-4a7d-8376-c94945e4c337.png">
<img style="height: auto;width: auto" alt="市場競合分析" src="https://s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/alternative-images-prd/articles/images/7f039131-0957-41f8-b30d-a7d6bbd070d0.png">
<p></p>
<h4>市場の動向</h4>
<p>対象会社の各事業について、市場の動向を調べましょう。ここで必要になるのは、市場の中での自社の現状把握・市場の成長性やKSFの確認です。ジョブではアナリストレポート等の資料が配布され、それを確認すれば足りることが多いですが、デスクトップリサーチも有効です。</p>
<h4>競合分析</h4>
<p>競合他社の分析も、競合の戦略を見たり、自社の差別化要素を把握したりするために必要になってきます。自社分析と同様に、ＩＲ資料等で情報を収集することができます。</p>
<h2 id="3-IBDジョブの進め方③注力事業の選定・買収目的策定" class="article-heading-second">IBDジョブの進め方③注力事業の選定・買収目的策定</h2>
<p>上記のリサーチにより、対象会社の各事業について、会社の現状や将来的な方向性、市場や競合の状況が浮かび上がってきます。次のステップでは、これらをマトリクス化して整理し、どの事業について買収を行うかを検討していくことになります。ただし、コンサルジョブなどと異なり、あくまでも提案するのは買収なので、買収によって会社の成長戦略を推進することができるような事業を選ぶ必要があります。</p>
<p>買収を行う事業が選定できたら、その事業の中でも特にどういった領域で、どのような機能を求めて買収するのかを考えていきます。このフェーズでは、自社事業と市場・競合の更なる深堀りが必要になるでしょう。</p>
<p>このようにして買収目的を策定できたら、後半の買収対象企業の選定フェーズに移ることができます。</p>
<p></p>
<h2 id="4-会員向け講座のご案内" class="article-heading-second">会員向け講座のご案内</h2>
<p>このように、本記事ではIBDジョブ選考の作業の進め方について概要を紹介しました。</p>
<p>外資系金融の投資銀行部門の選考は、経験と知識の有無の差が非常に出やすいです。</p>
<p>一方で各社で選考の差が少ないため、対策をしやすいのも事実です。</p>
<p>会員向けの講座では、より詳細な作業プロセスの説明や、実際のワークを通じたアドバイスなどを行っています。</p>
<p>講座：全7回</p>
<p>講師：外銀IBD内定者・元外資系金融バンカー複数名</p>
<p></p>


前回のおさらい：IBDジョブ選考の作業フロー,IBDジョブの進め方①自社分析,IBDジョブの進め方②市場・競合分析,IBDジョブの進め方③注力事業の選定・買収目的策定,会員向け講座のご案内

こちらのシリーズでは、主に外資系投資銀行の投資銀行部門（IBD）の選考対策について特集します。
本記事では、IBD選考における重要なフェーズであるジョブ選考について、買収企業選定プロセスの前半を解説します。

【外銀IBD選考対策】ジョブ選考の作業フロー解説・前編

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