外資内定レベルのESとは|戦略コンサル・投資銀行で通用するエントリーシートの書き方を徹底解説【例文あり】
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外資内定レベルのESとは|戦略コンサル・投資銀行で通用する書き方を徹底解説【例文あり】
「外資系企業でも書類審査を突破できるエントリーシート(ES)を書くにはどうすればいいんだろう?」
あなたは今そうお考えではありませんか?
事実として、戦略コンサルや外資系投資銀行のESは、他業界と異なる視点で評価されています。
この記事では、外資系企業の中でも就活生から特に人気の高い戦略コンサル・投資銀行にフォーカスし、ESの書き方について詳しく解説しています。(新卒26卒 就職人気企業ランキング)
記事の後半には、ES提出後にするべきことや、合わせて読むべき関連記事についても紹介しているので、是非最後までご覧になり、選考突破の一助としてください。
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ESとは?
エントリーシート(ES)とは、企業が学生の人柄や経験、志望動機を把握するための応募書類であり、文字情報だけで自分が企業の求める人物像に合致していることを納得させる必要があります。
外資系企業ではESの内容がその後の面接やジョブ選考に直結し、特に選考期間の長い外資IBD等であれば、エントリー時に書いたESと約半年間も付き合うことになる場合もあります。重要であることは論を待ちません。“単なる通過書類”ではなく“選考そのもの”と捉える必要があります。(ESのエピソードが実際の面接でどのように使われるかについては、こちらの外資系投資銀行内定者が解説する人物面接解説記事を読むとイメージが掴みやすいでしょう。)
したがって、単に「頑張ったこと」を書けば通るというものでは無いですし、もし書類段階では通っても以後の選考の足を引っ張ることでしょう。特に外資戦略コンサルや投資銀行では、ESに書かれている内容をベースに、論理性、再現性、志望度の高さを見極めるため、精密な構成と深い自己理解が求められます。
なぜ「外資ESの書き方」は特別なのか?
外資系戦略コンサルや外資系投資銀行のESでは、「論理的思考力」「差別化された経験」「成果へのこだわり」など、思考と行動の質を厳しく見られます。そのため、抽象的な表現や熱意頼みのアピールは通用しません。
この業界では、そもそも応募者のレベルが非常に高く、学歴や経験だけでは差がつきにくいため、「構成力」や「伝え方」によって差別化を図る必要があります。
具体的には、戦略コンサルではESを「論理構成能力」等を見る材料として活用し、外資IBでは「目標達成力」「数値への感度」「実行力」等を測るためにESが設計されています。
ESは単なるスクリーニングの道具ではなく、「この人は議論に耐えうるか」を測る選考の一部として緻密に設計されているのが、外資ならではの特徴です。
そもそも外資系企業とは?という方には、外資系企業とは?働き方や選考の特徴をまるっと解説!【就活生必見】の記事も参考になるかと思います。
戦略コンサル・外資系投資銀行のESが見ているポイントとは?
戦略コンサルと外資系投資銀行のESでは、「再現性があるか?」「思考や行動の質が高いか?」が共通して重視されます。
ただし、それぞれが求める人物像に違いがあるため、見られるポイントにも独自の特徴があります。
3-1. 戦略コンサルの場合
戦略コンサルでは、以下の点が特に重視されます。
①論理的な構成か
②課題設定→施策立案→実行→結果の流れが明確か
③「なぜそう考えたのか」に一貫性があるか
④問題解決の再現性があるか(別の場面でも応用可能か)
⑤リーダーシップや個の思考が発揮されているか
戦略コンサルのESは、「構造化された思考」が最重要評価ポイントです。
抽象的な熱意よりも、「何を」「なぜ」「どうやって」行ったのかを筋道立てて説明できているかが問われます。
たとえば、「なぜその課題に取り組んだのか」という問いに対し、個人的背景や状況を論理的に説明できない場合、思考の浅さとみなされてしまいます。
3-2. 外資系投資銀行の場合
外資系投資銀行では、以下の点が特に重視されます。
①成果に対する強いこだわりがあるか
②定量的な実績(売上、集客、PVなど)を出しているか
③目標達成までの戦略や行動が論理的か
④逆境での粘り強さ、責任感、リーダーシップを有するか
外資系投資銀行のESでは、「どれだけ泥臭くやりきったか」「どれだけ成果にこだわったか」が問われます。
単なる役職や肩書ではなく、どのような課題をどう乗り越え、どんな結果に結びつけたのかを具体的に説明することが必要です。
たとえば、ただのリーダー経験ではなく、困難な状況で打開策を講じ、いかにチームを動かして成果につなげたかを説明することが求められます。
少しずつイメージは掴めて来ましたか?
ここからは、これらの評価ポイントを踏まえた上で、具体的にどのようにESを書くべきかを解説していきます。
ES設問別の書き方|評価ポイントに沿った攻略法
ESでは設問ごとに見られている評価ポイントが異なります。
ここでは頻出の設問に対して、「何を」「どの順番で」「どう書くべきか」を具体的に解説します。
4-1. 「学生時代頑張ったこと(ガクチカ)」の書き方
最もオーソドックスな設問でありながら、差が出やすいパートです。自分がアピールしたい能力や素養の根拠となるエピソードについて、論理的に述べることで納得させましょう。
構成の基本は、以下の6ステップを意識すると良いです。
①結論:どんな活動に取り組み、どんな成果を出したか(1文で)
②背景:その活動に取り組むようになった経緯や状況
③課題:直面した問題や制約(できれば定量的に)
④行動:課題に対してどんな工夫・施策を行ったか
⑤結果:どんな成果が出たか(数値や具体的成果で)
⑥学び:その経験を通じて得た力と今後への活かし方
特に重要なのは「課題設定の明確さ」と「行動の工夫」です。ありふれたエピソードでも、この2つを深掘りすることで再現性ある思考・行動として差別化できます。
4-2. 「志望動機」の書き方(インターン・本選考共通)
志望動機では、業界・企業・自分のつながりをロジカルに語ることが鍵です。
①なぜその業界か?:自分の価値観や経験、ビジョンとどう接点があるかを説明する
②なぜその企業か?:プロジェクト事例、カルチャー、人材像など、固有性のある理由を述べる
③どんな価値を提供できるか?:企業が求める人物像と、自分の強みの接点を示す
「成長したい」「社会にインパクトを与えたい」といった抽象的な動機だけでは弱く、企業独自の特徴に触れることで説得力が増します。
戦略コンサルの場合は「構造化された業界理解」が、投資銀行の場合は「業務フローや企業特性への理解」が重要です。
その際、これらの記事も参考にされると良いでしょう。
4-3. 論理力を問う設問
「あなたの強みを説明してください」「難題を乗り越えた経験を教えてください」などの設問では、思考のプロセスそのものが評価対象となります。
PREP法(Point→Reason→Example→Point)で論理構成を意識しながら、「なぜその方法を選んだのか?」「どう判断したのか?」を明示するようにしましょう。
重要なのは「結果」ではなく「思考プロセスの質」そのものです。意思決定までの道筋を、構造化して伝える力が評価されます。
4-4. 実行力・リーダーシップを問う設問
「チームで成果を出した経験」や「逆境を乗り越えた経験」などの設問では、目標への執着と行動力のリアリティが問われます。
①自分の果たした役割と、意図してとったアクションを明確にする
②KPIやデータに基づいた意思決定プロセスを説明する
③どのように他者を巻き込み、チームを動かしたのかを具体的に描く
このタイプの設問は、もはや「ビジネス成果のプレゼン」です。
定量・定性の両面から、自らの貢献を証明する意識が重要です。
「面接まで一貫する設計か?」を常に意識
どの設問においても、ESで完結させるのではなく、“面接で深掘りされることを前提に書く”ことが大切です。「なぜ?」と聞かれた時に一貫した軸ですぐに答えられることが重要です。ESの中のキーワードや価値観が面接での深堀に耐えられるものであり、かつ複数の設問にまたがって一貫した人物像を浮かび上がらせるものであることを意識しましょう。
また、その人物像は企業の求めるものと合致させる必要があり、当然それは企業によって異なります。ESを書く前に志望企業の調査やOBOG訪問を行い、志望企業に合わせたシナリオを構築しておきましょう。
よくあるNG例とその修正ポイント
5-1. 経験を抽象的に記述するのはNG
「サークル活動で会員のモチベーション向上に努めた。」のように、抽象的に自分の経験を述べるのはNGです。
以下のように課題と成果を具体的にし、数値を入れてインパクトを明示しましょう。
「所属する100人規模のダンスサークルで、定期公演の観客動員数を前年比30%増やすことを目標に、広報チームを立ち上げ、SNS運用の改善と動画広告の活用を主導した。
〜〜〜〜〜〜
その結果、目標を上回る1,200名の集客を達成した。」
5-2.自分の行動を曖昧に記述するのはNG
「ゼミ活動でチームと協力して研究を進めました。」のように、自分の貢献が明確でない記述の仕方はNGです。
以下のように自分の役割と考えた施策・行動にフォーカスしましょう。
「チーム内で唯一の統計手法に詳しいメンバーとしてデータ分析パートを担当し、SPSSを用いて仮説検証を行った。
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成果発表では私の分析によって仮説の精度が高まったことが評価され、研究発表賞を獲得した。」
5-3.抽象的でふんわりとした志望動機はNG
「貴社の成長とグローバルな事業展開に魅力を感じた。」のように、他の多くの企業にも当てはまる抽象的な志望動機はNGです。
以下のように企業独自の特徴を反映し、根拠を示しましょう。
「特に御社が近年注力している新興国M&A領域に関心がある。私はゼミで新興国の市場参入戦略について研究しており、
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貴社が行うクロスボーダーM&Aの実務に携わりたい。」
本選考に向けたステップアップ
ES通過後は以下の準備が勝敗を分けます。
なおES通過後の流れの全体像については、【外資戦コン・外銀志望27卒必読】就職活動全体像・抑えておきたい就活スケジュール解説!の記事を参考にしてください。
①模擬面接を通じて、ESの深掘り質問に慣れておく
②「なぜこの行動を取ったのか?」にすぐ答えられるよう整理しておく
③戦略コンサルならケース問題、フェルミ推定、ジョブ選考の対策(過去課題、グループワーク練習)をしておく
④投資銀行なら志望動機の深掘り、その他個人のことについての質問、ジョブ選考に備えておく
これらの準備については、以下の記事も非常に参考になるかと思います。
【人物面接】IBD内定者の人物面接回答集〜面接本番における質問と受け答え事例(前編)〜
【一から解説】「ケース面接」とは?求められる能力と対策方法は?
【最低限抑えておきたい】就職活動グループディスカッション選考(GD)の間違った常識とポイント解説
【徹底解説】就職活動 ジョブ選考・インターン選考のポイント解説
ESの内容を「語れる」ようになること、それが次の選考突破のカギです。
まとめ:ESは選考突破の入口、されど最大の関門
外資戦略コンサルや投資銀行のESは、単なる書類選考の一部ではありません。論理構成力や成果への執着に加え、企業独自のカルチャーを踏まえたアピールが求められます。
課題の設定から行動の工夫、得られた学びまでを具体的に整理し、面接で深堀りされてもブレない一貫性を保つことが重要です。さらに応募先の特徴をしっかりと理解し、自分だけの価値をどう活かせるかを提示できれば、数多くの優秀な候補者が集う外資系選考の中でも頭一つ抜け出せるはずです。
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