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【一から解説】会計監査系コンサルティングファームとは?

業界研究
戦略コンサル
著者: AC Research Group

更新日:

目次

  1. 1. 会計監査系コンサルティングファームとは?業界の基本を徹底解説
  2. 2. 主な会計監査系コンサルティングファームとその特徴
  3. 3. 会計監査系コンサルティングファームの仕事内容とは?多岐にわたるサービス領域を解説
  4. 4. 会計監査系コンサルティングファームのキャリア:採用と働き方の実態
  5. 5. 会計監査系コンサルティングファームへの採用選考の流れと効率的な準備法
  6. 6. まとめ

BIG4と呼ばれるような会計監査系コンサルティングファームに興味があるけれど、その具体的な業務内容や他のコンサルティングファームとの違い、キャリアの可能性について詳しく知りたいと考えていませんか?この記事では、会計監査系コンサルティングファームの基礎知識から、それぞれの特徴や強み、働き方、さらにはキャリア形成のポイントまでを徹底解説します。これを読めば、あなたにとってこの業界がどのような選択肢となり得るのか、その全体像がはっきりと見えてくるはずです。ぜひ最後までお読みください。

会計監査系コンサルティングファームとは?業界の基本を徹底解説

会計監査系コンサルティングファームとは何か、その具体像をイメージできていますか?このセクションでは、まず基本的な定義や他のコンサルティングファームとの違い、そして業界の歴史に触れることで、この分野についての理解を深めます。初めてこの業界について調べる方も、この記事を読むことで自分にとっての可能性が見えてくるはずです。

会計監査系コンサルティングファームの定義

会計監査系コンサルティングファームとは、監査法人や会計事務所を母体に持ち、主に財務や会計の領域で企業を支援するコンサルティングファームです。これらのファームは監査業務で培った専門知識を活かし、クライアント企業の課題解決や経営の効率化を支援します。また、国際的な会計基準の変更やM&A支援など、専門性の高い分野にも対応できる強みがあります。例えば、PwCやKPMGなどのBig4は監査業務を通じて深い会計知識を蓄積しており、それを基にクライアントの財務戦略やリスク管理をサポートしています。

他のコンサルティングファーム(戦略、IT、総合)との違い

会計監査系コンサルティングファームは、財務・会計分野での強みが際立っており、他のコンサルファームよりも専門的なサポートが期待されます。戦略コンサルが経営全体の戦略立案、ITコンサルがシステム導入やデジタル変革に特化するのに対し、会計監査系は財務の透明性や正確性を確保する役割が中心です。そのため、金融機関や上場企業が主要クライアントとなることが多いです。各ファームには異なる強みがあり、クライアントのニーズに合わせて特化したサービスを提供しています。

主な会計監査系コンサルティングファームとその特徴

会計監査系コンサルティングファームの中でも、特に注目されるのは「Big4」と呼ばれる4つのグローバルファームです。それぞれのファームは監査業務をベースにしながら、独自の強みを活かしたコンサルティングサービスを展開しています。このセクションでは、各ファームの特徴やプロジェクト事例を詳しく見ていきましょう。

PwC 

プライスウォーターハウスクーパース(PwC)は、世界149カ国に370,000人以上のスタッフを擁する、グローバルなプロフェッショナルサービスネットワークです。 その歴史は1849年、ロンドンでの会計事務所設立に始まり、1949年には日本での事務所を開設しました。 以降、監査、税務、コンサルティング、ディールアドバイザリーなど多岐にわたるサービスを提供し、約12,700人のプロフェッショナルが在籍しています。 2014年にはブーズ・アンド・カンパニーをメンバーファームに迎え入れ、コンサルティングサービスの強化を図っています。 また、世界各国の拠点には日本人スタッフや日本語対応可能なスタッフが常駐しており、日本企業の海外展開を強力にサポートしています。 

PwC Japanグループは、PwCグローバルとも連携しながら多様なニーズに対応する体制を整えており、その中でコンサルティング部門にあたるのが、PwCコンサルティング合同会社です。戦略策定から実行・実現まで、各領域における卓越した経験と専門知識を備えたコンサルタントが、クライアントの成長・成功を総合的に支援しています。

PwCグループでは、PwC Japan有限責任監査法人やPwCアドバイザリー合同会社でもコンサルタントを募集していますが、ここではPwCコンサルティング合同会社の職種を紹介します。選考の際は、会社・職種別に時期や申込が異なり少し複雑です。まずはPwCのマイページに登録しましょう。

PwCコンサルティング合同会社が新卒採用で採用している5職種にはそれぞれ特徴があり、グループで互いに連携することも多いです。IT、デジタルコンサルタントについても、新卒採用時に知識等は問われず、手厚い研修が特徴です。

  • 戦略コンサルタント(Strategy&)
    • 110年以上の歴史と実績を誇り、全社戦略・事業戦略、オペレーション戦略、イノベーション戦略、海外市場参入戦略、カスタマー戦略、人材・組織戦略、デジタル戦略など、多岐にわたるサービスを提供しています。
  • 戦略コンサルタント(X-Value & Strategy)
    • 経営課題の把握から解決までをワンストップで支援し、戦略をいかに実現するかを追求するのがX-Value & Strategyです。
  • ビジネスコンサルタント
    • インダストリおよびソリューション、それぞれの専門領域を持つプロフェッショナルが連携し、企業の戦略策定から実行までを総合的に手がけるチームです。
  • ITソリューションコンサルタント
    • ITソリューションコンサルタントのチームは、ビジネスを成功に導くための鍵となる全ての企業活動におけるITコンサルティングを提供しています。
  • デジタルコンサルタント
    • 最新デジタル技術を用いて、企業の変革を支援するチーム。

PwCはグローバルなネットワークと多様な専門性を活かし、幅広いキャリアパスを提供する魅力的な選択肢です。特に、戦略策定やデジタルトランスフォーメーション支援など、さまざまな分野での活躍が期待できます。さらに、PwCはインクルージョン&ダイバーシティを推進しており、多様なバックグラウンドを持つ人材が活躍できる環境が整っています。 

KPMG

KPMG(ケイピーエムジー)は、世界143の国と地域に約273,000人のパートナーと従業員を擁する、監査、税務、アドバイザリーサービスを提供するグローバルなプロフェッショナルファームのネットワークです。 その名称は、主要な創設メンバーであるKlynveld、Peat、Marwick、Goerdelerの頭文字に由来しています。

日本におけるKPMGの歴史は、1949年に前身の一つであるピート・マーウィック・ミッチェル(PMM)が日本事務所を開設し、監査業務を開始したことに始まります。 その後、1987年にPMIとKMGの合併によりKPMGが誕生し、日本でも監査、税務、アドバイザリーの各分野でサービスを提供する体制が整いました。

KPMGジャパンは、監査、税務、アドバイザリーの3つの分野にわたる9つのプロフェッショナルファームによって構成されており、KPMGジャパン全体では約9,800名規模です。 これらのファームは、クライアントが抱える経営課題に対し、各分野の専門知識やスキルを活かして連携し、KPMGのグローバルネットワークも活用しながら、価値あるサービスを提供しています。

その中で、KPMGコンサルティング株式会社は、2014年に設立され、ビジネストランスフォーメーションやリスクマネジメントといったコンサルティングサービスをグローバル規模で提供しています。 2024年7月1日時点で、KPMGコンサルティングの従業員数は2,053名であり、平均年齢は36.8歳です。KPMGジャパン全体では約9,800名の人員を擁しています。KPMGジャパンのオフィスは、東京、大阪、名古屋に所在し、各地でクライアントに対するサービスを提供しています。 

デロイト トーマツ グループ(Deloitte Tohmatsu Group)

デロイトは、世界150カ国以上に拠点を持ち、415,000人以上の従業員を擁する世界最大級のプロフェッショナルサービスファームです。デロイト トーマツ グループ(Deloitte Tohmatsu Group)が、デロイトの日本におけるメンバーファームであり、監査、税務、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー、リスクアドバイザリー、法務など、多岐にわたるプロフェッショナルサービスを提供しています。約20,000人が在籍し、全国に拠点を展開しています。

デロイトの起源は、1845年にウィリアム・ウェルチ・デロイト氏がロンドンで会計事務所を設立したことに始まります。日本では、1968年に国内初の全国規模の監査法人として等松・青木監査法人が設立されたのが、現在のデロイト トーマツ グループの始まりです。その後、1975年にトウシュ・ロス・インターナショナルに加盟し、1990年にはデロイト・ハスキンズ・アンド・セルズとトウシュ・ロスの合併に伴い、デロイト トウシュ トーマツ インターナショナル(現デロイト トウシュ トーマツ リミテッド)となりました。これにより、日本におけるデロイト トーマツ グループも国際的なネットワークの一員として活動を拡大してきました。

その中で、1993年にその前身が設立されたデロイト トーマツ コンサルティング合同会社(DTC) は、デロイト トーマツ グループのコンサルティング部門にあたり、デロイトの一員としてコンサルティングサービスを提供しています。

また2013年にはモニターグループがデロイト グループに統合されており、2018年から「モニターデロイト」としてサービスを展開しています。

EY

アーンスト・アンド・ヤング(Ernst & Young、略称:EY)は、、監査、税務、コンサルティング、ストラテジー・アンド・トランザクションなど、多岐にわたるプロフェッショナルサービスを提供しているグローバルです。前身となった最も古い監査法人の歴史は19世紀に遡りますが、EYの名前は1989年にアーサー・ヤングとアーンスト・ウィニーの合併により登場しました。日本には、2003年8月にEY新日本有限責任監査法人がEYグローバルネットワークのメンバーファームとなり、登場しました。2017年には日本の各メンバーファームが出資者となりEYジャパン合同会社が設立され、EY新日本有限責任監査法人、EY税理士法人、EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社などの豊富な業務経験を有するプロフェッショナルが、EY Japanを構成しています。

日本のコンサルティングファームとしては比較的若く、前身となるEYアドバイザリー設立は2010年です。その後、2020年にEY Japanの経営コンサルティングを担っていたEYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社と、戦略的トランザクションを支援するEYトランザクション・アドバイザリー・サービス株式会社が統合し、EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(EYSC)が誕生。EYSCは、グローバルに展開するEYのネットワークを活用しながら、企業や社会の課題解決に貢献するプロフェッショナルサービスファームとしてサービスを提供しています。同社は、EYのパーパスである「Building a better working world(より良い社会の構築)」を実現するため、案件ごとに最適なチームを編成し、長期的価値の提供に努めています。

なお、EYSCの戦略部門は「EYパルテノン」というEYSC内の独自ブランドとなっており、戦略の策定から実行支援まで、コンサルティングサービスをリードしています。

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会計監査系コンサルティングファームの歴史

会計監査系コンサルティングファームの歴史は、監査法人の国際展開とともに発展してきました。特に20世紀後半から、グローバル化が進む中で、監査法人はクライアントの多様なニーズに応えるためコンサルティング部門を立ち上げました。これが現在の会計監査系コンサルティングファームの原型です。

その後、2001年に米国でエンロン事件と呼ばれる不正会計疑惑が大きな波紋を呼んだことで、中立的な立場に立つべき監査と経営コンサルティングが、互いに独立性を担保するために、両者は切り分けられました。これが、会計監査系コンサルティングファームが独立して存在している所以なのです。

例えば、Deloitteは1845年に設立された監査法人ですが、その後コンサルティングファームが独立した組織となり、現在ではそのグローバルネットワークを活かし幅広いコンサルティングサービスを提供する一大ファームに成長しています。

会計監査系コンサルティングファームの仕事内容とは?多岐にわたるサービス領域を解説

会計監査系コンサルティングファームの業務内容は多岐にわたりますが、他のコンサルティングファーム(戦略、IT、総合)との違いはどこにあるのでしょうか?監査法人由来の専門知識を活かし、独自のポジションで企業を支援するその特徴を掘り下げながら、具体的なサービス領域をご紹介します。

財務・会計コンサルティング

財務・会計分野への深い専門性は、会計監査系コンサルティングファームの最大の強みであり、他のコンサルファームとの差別化要素です。監査法人を母体とすることで、会計基準や税務、財務に関する高度な専門知識を備えており、これらを活用して財務報告の信頼性向上や管理会計の最適化を実現します。財務報告をグローバル基準に適合させる支援や、複雑な税制に対応する財務戦略は、戦略コンサルやITコンサルがカバーしきれない領域です。

リスク管理と内部統制の構築

会計監査系ファームは、リスク管理や内部統制において、コンサルティング業界をリードするポジションを占めています。監査業務で培ったリスクの洞察力を基に、企業の内部統制や規制対応を一貫してサポートします。この分野では、監査法人としてのバックグラウンドが大きなアドバンテージとなっています。

    • サイバーセキュリティを含むリスク管理体制の構築支援
    • 企業全体のガバナンス強化をサポートするプログラムを提供

一方、戦略コンサルは経営層の意思決定を中心に支援するため、リスク管理の実務的なサポートとは異なるアプローチを取ります。

M&Aおよびトランザクションサービス

M&Aの実行支援やトランザクションサービスにおいて、会計監査系ファームは、財務デューデリジェンスと統合プロセスに特化したサポートを提供します。監査法人の経験を活かし、買収や統合後の財務整備や税務効率化を主眼に、クライアントの成長戦略を実現する具体的な支援を行います。

これらのコンサルティングファームが、買収先の財務調査やリスク分析を中心に、統合後の組織運営やシステム統合まで幅広くカバーするのに対し、戦略コンサルティングファームはM&A戦略の構築や交渉支援を主軸とし、実行段階での支援は限定的です。

会計監査系コンサルティングファームのキャリア:採用と働き方の実態

会計監査系コンサルティングファームは、特に新卒でのファーストキャリアとして多くの学生に選ばれる業界です。その理由は、豊富な学びの機会と幅広いキャリアパスにあります。このセクションでは、新卒からの採用プロセス、入社後にどのようなキャリアパスが待っているのかを解説します。さらに、働き方や成長機会についても詳しく触れていきます。

圧倒的な成長機会

会計監査系コンサルティングファームは、新卒のキャリアスタートとして最適な環境を提供します。特に、早い段階で経営に近い視点を持つ経験が積めることが最大の魅力です。新卒社員は入社後すぐに、大手企業やグローバル企業のプロジェクトに携わるチャンスを得られ、実践を通じて業務スキルを高めることができます。また、プロジェクトの重要な部分を任されることもあり、責任感を持って業務に取り組むことで、成長を実感できる環境が整っています。そのため、以下のポイントを重視する人に適した選択肢と言えるでしょう。

  • 成長を後押しする環境と支援体制
  • グローバルに活躍する機会
  • 市場価値の高い人材へ成長

BIG4(デロイト、PwC、EY、KPMG)の職場には、業界の最前線で活躍する高度な専門性を持つプロフェッショナルが集まっています。新卒社員は、多様なバックグラウンドを持つ上司や同僚から学ぶ機会に恵まれ、徹底した分析能力、論理的思考力、問題解決スキルなどを磨くことができます。これらのスキルは、業界内外で活躍するための基盤となるものであり、プロジェクトを通じて自然と身につけられる点が特長です。

BIG4のもう一つの大きな魅力は、グローバル規模のプロジェクトに携われることです。多国籍企業や世界規模の課題に取り組む機会が豊富にあり、経営戦略、M&A、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、幅広いテーマを扱います。これらのプロジェクトは、異文化理解や国際的な視野を養う絶好のチャンスであり、BIG4ならではのスケール感を体験できる貴重な場となっています。

また、海外でのキャリアを目指す方にとって、BIG4は理想的なスタート地点です。グローバルなネットワークを活かして、世界各国のクライアントと協力しながら働く経験は、コンサルティング業界での地位を確立するだけでなく、異なる文化や価値観を理解する力を養います。これは、将来的に事業会社やスタートアップでリーダーとして活躍するための土台となります。

さらに、BIG4での経験を通じて、新卒社員は市場価値の高い人材へと成長することができます。国際基準や最新のビジネストレンドに触れる機会が多く、視野を広げながらスキルを磨くことで、競争の激しいビジネスシーンで通用する能力が身につきます。こうした環境での経験は、長期的なキャリア形成においても大きなアドバンテージとなるでしょう。

このように、会計監査系コンサルティングファームは、成長意欲のある新卒社員にとって、キャリアの第一歩を踏み出すのに最適な場所と言えます。日々の挑戦が自分を磨き、次のステージへと繋がる確かな基盤となるでしょう。

働きやすい環境:柔軟な制度と支援体制

会計監査系コンサルティングファームは、プロフェッショナルとしての成長を促進する環境を整備すると同時に、ワークライフバランスの確保にも注力しています。戦略コンサルティングファームと比較すると、業務の負担が比較的穏やかでありながら、ロジカルな思考力やプレゼンテーションスキルなどの汎用的な能力を短期間で習得できる成長機会が豊富です。さらに、長期的に働きやすい環境づくりにも力を入れています。

各ファームでは、多様な働き方を支援するための制度を導入しています。例えば、PwC Japanグループでは、在宅勤務やフレックスタイム制を導入し、個々のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方を推進しています。また、EY Japanでは「ワークライフマネジメントの推進」として、社員一人ひとりが自分のライフ(プライベート)およびワーク(キャリア)をマネジメントできるようサポートする取り組みを行っています。

また、育児や介護などのライフイベントに対応するための支援体制も整備されています。KPMGジャパンでは、育児・介護休業制度や短時間勤務制度を充実させ、男女問わず利用可能としています。さらに、休職前からフルタイム勤務に戻るまでの各段階での面談や復職支援セミナーの開催、休職中のeラーニング受講など、スムーズな職場復帰とキャリア形成をサポートする体制が整っています。

これらの柔軟な制度と支援体制により、会計監査系コンサルティングファームでは、プロフェッショナルとしての成長とワークライフバランスの両立が可能です。新卒社員にとって、安心してキャリアをスタートできる環境が整備されており、長期的なキャリア形成においても大きなメリットとなります。

このように、会計監査系コンサルティングファームは、働きやすさを重視した柔軟な制度と支援体制を整え、社員一人ひとりが最大限のパフォーマンスを発揮できる環境を提供しています。これにより、プロフェッショナルとしての成長と充実したプライベートの両立が実現可能となっています。

充実した福利厚生とキャリア支援

会計監査系コンサルティングファームは、社員一人ひとりの成長と生活を手厚くサポートする充実した福利厚生とキャリア支援体制を整えています。これにより、社員は安定した生活基盤のもと、業務に専念しながらプロフェッショナルとしての成長を遂げることができます。

資格取得支援とキャリアアップの促進

各ファームともに、資格取得支援とキャリアアップ促進制度も充実しています。各社の取り組みを一部ご紹介します。

  • PwC
    • 資格取得支援: 公認会計士や税理士などの専門資格取得を奨励し、受験費用や研修費用の補助を提供しています。
    • キャリア開発プログラム: 社員のスキル向上を目的とした研修やトレーニングプログラムを多数用意し、専門知識やリーダーシップ能力の向上をサポートしています。
    • グローバルモビリティプログラム: 海外オフィスでの勤務機会を提供し、国際的な経験を積むことでキャリアの幅を広げる支援を行っています。
  • KPMG
    • 資格取得支援: 公認会計士や税理士などの資格取得に向けた費用補助や勉強時間の確保など、社員の資格取得を全面的にサポートしています。
    • 継続的専門教育(CPE): 社員の専門知識の維持・向上を目的に、定期的な研修やセミナーを開催し、最新の業界動向や技術に対応できるよう支援しています。
    • メンター制度: 経験豊富な先輩社員がメンターとして新入社員や若手社員を指導し、キャリア形成やスキルアップをサポートする体制を整えています。
  • デロイト
    • 資格取得支援: 公認会計士や税理士などの資格取得に向けた費用補助や学習時間の確保など、社員の資格取得を積極的に支援しています。
    • Deloitte University: 社内教育施設を活用し、リーダーシップ研修や専門スキル向上のためのプログラムを提供し、社員のキャリア成長をサポートしています。
    • グローバルアサインメントプログラム: 海外での勤務やプロジェクト参加を通じて、国際的な経験を積む機会を提供し、グローバルな視野を持つ人材の育成を推進しています。
  • EY
    • 資格取得支援: 公認会計士や税理士などの資格取得に対する費用補助や学習支援を提供し、社員の専門性向上を促進しています。
    • EYU(EY University): 社内教育機関を通じて、多様な研修プログラムやeラーニングを提供し、社員の継続的なスキル開発を支援しています。
    • グローバルエクスチェンジプログラム: 海外オフィスでの勤務やプロジェクト参加を通じて、国際的な経験と視野を広げる機会を提供しています。

手厚い福利厚生と多様性を尊重する職場環境の提供

また、会計監査系ファームはコンプライアンス意識も強く、働き方や休暇、出産・育児や介護に関わる福利厚生が充実しています。さらに、会計監査系ファームの魅力の一つは、多様性を尊重し、誰もが活躍できる職場環境を提供している点です。社員のバックグラウンドや価値観を尊重する文化が、創造的な解決策を生み出す原動力となっています。また、D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)を推進する取り組みが業界全体で進められ、全社員が平等に成長機会を得たり、多様な人材が持つ能力を最大限に発揮したりしやすい環境が整っています。これらの取り組みは、社員のエンゲージメントを高め、組織全体のパフォーマンス向上につながっています。

このように、会計監査系コンサルティングファームは、充実した福利厚生とキャリア支援、多様性を尊重する職場環境を提供することで、社員の成長と生活を手厚くサポートしています。これらの取り組みにより、社員は安心して業務に取り組み、プロフェッショナルとしてのキャリアを築くことができます。

会計監査系コンサルティングファームへの採用選考の流れと効率的な準備法

BIG4は、世界的に有名な監査法人グループであり、コンサルティング分野でも高い評価を得ています。これらのファームへの採用選考は厳しいことで知られていますが、その流れを把握し、効率的に準備を進めることで内定の可能性を高めることができます。本記事では、BIG4コンサルティングファームへの採用選考プロセスを解説し、効率的な準備法を詳しくご紹介します。

採用選考の流れ

採用プロセスは、以下のステップが一般的です:

  1. エントリーシート提出:志望動機や自己PRを通じて、ファームに対する熱意や論理的な文章力が評価されます。
  2. オンライン適性検査:玉手箱やSPIなど、論理的思考力や数的処理能力、読解力を測定するテストが行われます。
  3. グループディスカッション(GD):チームで課題に取り組み、リーダーシップや協調性、問題解決力が評価されます。
  4. ケース面接:与えられた課題に対し、短時間で解決策を提案する能力が試されます。財務や会計の知識を問われる場合もあります。
  5. 個人面接(複数回):複数回の個人面接で、業務への適性や文化への適合性が評価されます。面接官にはパートナーやマネージャーが含まれることが一般的です。
  6. 最終面接:企業文化への適合や長期的なキャリアプランについての確認が行われます。多くの場合、パートナーやディレクターが面接官を務めます。
  7. 内定通知:選考を通過すると、最終的に内定が通知されます。内定後にインターンや研修プログラムに参加する場合もあります。

効率的な準備法

  • エントリーシート対策
    • 各ファームの特徴を把握し、志望動機に反映させることが重要です。シンプルかつロジカルな文章作成を心がけましょう。
  • オンライン適性検査の練習
    • 玉手箱やSPIに特化した問題集を活用し、問題形式に慣れることが大切です。特に時間配分の練習が合格への鍵となります。
  • グループディスカッションのトレーニング
    • ロールプレイ形式で練習し、リーダー役やサポート役を経験しておきましょう。自分の意見を分かりやすく伝える練習が効果的です。
  • ケース面接の準備
    • ビジネスケース問題集を活用し、ロジカルシンキングやフレームワーク(ロジックツリー、MECEなど)を活用する練習を行いましょう。
  • 個人面接の対策
    • 過去の成功体験や失敗経験を「結論→理由→具体例」のフォーマットでまとめ、簡潔に説明できるように準備します。
  • OB訪問での情報収集
    • 各ファームの現役社員から直接話を聞くことで、選考対策のヒントを得ると同時に、自分がそのファームで働きたい理由を明確にできます。

選考突破のコツ

  • 企業研究を徹底
    • PwC、KPMG、EY、Deloitteそれぞれの特徴や強みを理解し、自分がなぜそのファームを選んだのかを論理的に説明できるように準備しましょう。
  • フェルミ推定の練習
    • ケース面接で頻出のフェルミ推定問題に慣れておくことが重要です。簡単な市場規模の計算からスタートして、思考のプロセスを練習してください。
  • 計画的な準備
    • 各選考ステージに合わせたスケジュールを立て、余裕を持った準備を行うことが成功の鍵です。

BIG4コンサルティングファームへの採用選考は、しっかりとした準備と練習が求められるものの、ステップを明確に理解し効率的に取り組むことで、成功の可能性を大いに高めることができます。

各社の詳しい選考フローなどはこちらの記事も参考にしてください

6. 会計監査系コンサルティングファームの年収と働き方:業界内での位置づけと実態

BIG4コンサルティングファーム(PwC、KPMG、EY、Deloitte)の報酬水準や働き方は、他のコンサルティングファームとどのように異なるのでしょうか。ここでは、BIG4の年収モデルやキャリアステージごとの報酬、働き方の特徴について詳しく解説します。

BIG4の年収モデル

  • 初任給(アソシエイト/コンサルタント)
    • 新卒入社の初任給は、年収で約450万~600万円が一般的です。
    • 福利厚生や研修制度が充実しており、長期的なキャリア形成の場として魅力的です。
  • 中堅層(シニアコンサルタント~マネージャー)
    • 年収は700万~1,200万円の範囲で、業績や評価に応じて大きな差があります。
    • マネージャークラスになると、プロジェクト全体の管理やチームリードの責任を担うため、報酬も大幅に増加します。
  • 上級層(ディレクター~パートナー)
    • ディレクター以上では年収1,500万~3,000万円以上が期待されます。
    • 特にパートナーは、案件獲得やファーム全体の戦略推進に貢献する重要な役割を担い、その報酬も他業界と比較して非常に高水準です。

BIG4の働き方の特徴

  • 柔軟な勤務体制
    • BIG4ではリモートワークやフレックスタイム制度が導入されており、個々のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が可能です。
    • 特にPwCやKPMGでは「ハイブリッドワークモデル」を採用し、出社とリモートワークを組み合わせた働き方を推進しています。
  • プロジェクトベースの業務
    • BIG4では、短期間で複数のプロジェクトに取り組む機会が多く、クライアント企業ごとに異なる課題に対応します。
    • これにより、幅広い業界知識や実務経験を積むことができます。
  • ワークライフバランス
    • 戦略コンサルティングファームに比べると、ワークライフバランスが取りやすい環境です。
    • ただし、繁忙期やクライアント対応が集中するタイミングでは長時間労働が求められる場合もあります。

まとめ

会計監査系コンサルティングファームは、財務や会計の専門知識を軸に、企業の課題解決を支援するプロフェッショナル集団です。その業務内容やキャリア形成の可能性は多岐にわたり、新卒社員にとっても魅力的なファーストキャリアの場となっています。

この記事を通じて、各ファームの特徴や採用選考の流れ、働き方や年収モデルについてご理解いただけたでしょうか?会計監査系コンサルティングファームは、専門性と成長機会、そして安定した環境を兼ね備えた魅力的な選択肢です。ぜひ今回の情報を活用し、次のキャリアステップに向けた一歩を踏み出してください!

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