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NRI(経営戦略コンサルティング部門)Career Story 01

「コンサルの仕事のリアル」「NRIのリアル」

PROFILE
経営戦略コンサルティング部門

T. T

東京大学経済学部経済学科卒。
2016年入社。主にサステナビリティ経営に関する戦略策定ならびに 金融機関向けの事業戦略策定に従事。 4年間で約10本のプロジェクトリーダーを経験。
キャリア
戦略コンサル
NRI(経営戦略コンサルティング部門)Career Story 01

目次

EP1

妥協したくなかった就活時の3つの軸

元々の就活の軸は、 1専門家として仕事をやり抜けそうか。特に若手からそれができるか 2 一緒に働きたいと思える人がいるか 3 子育ても仕事も妥協したくないため、自由な働き方ができるか が私の軸でした。

EP2

「マルチアサイン」だからこそ見つけられた、思い描いた専門性

NRIでどのようなキャリアを歩めるか、私の具体例をお話ししたいと思います。 私は大学生の頃から漠然と、組織や団体はどれだけ良い戦略や良い商品を持っていても、結局成功はそれに携わる人の考え方次第だと思っていました。 そのため、人や組織の考え方に触れられる仕事がしたい、と面接でも言っていました。 それを考慮してくれて、1年目の時にマネージャーから、まず人事制度をやってみたら、と勧められ、人事関連のプロジェクトを数本担当しました。 実際にやってみると、自分は制度よりは企業風土や社員の考え方自体を変革できるようになりたい、と考えが深まりました。そのソリューションを見つけるため、1年目下期から金融コンサルティング部に配属になり、経営戦略、中期経営計画、マーケティング、新規事業等など様々なテーマのプロジェクトを担当しました。 1年目では、自分が思い描いていた実現したいことはどのようなものか、どのようなソリューションを使ったら実現できるのかを日々探していました。 2年目に、マネージャーに、「漆谷さんだったらこういうプロジェクトが楽しいと思うよ」と自動車業界のサステナビリティ関連のプロジェクトに入る機会がありました。 実際に経験すると、組織の考え方を中長期的な目線で統一していくのは、自分が思い描いていたプロセスに近いと感じ、そこからサステナビリティに関する分野を極めていきました。 長期的なビジョンの策定や、策定したビジョンを中期経営計画にどう落とし込んでいくのかを検討するプロジェクトを複数行いました。 マルチアサインで短期間に複数のプロジェクトに入れたからこそ、思い描いた専門性を見つけられたし、ここを極めていきたいと思える領域が見つかったキャリアでした。
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「マルチアサイン」だからこそ見つけられた、思い描いた専門性

EP3

「中長期に成長を促す文化」だから実現する、アサインの自由度と早期の専門性

サステナビリティに関して極めたいと思った時に、周りの後押しする環境がありがたかったです。ある日、サステナビリティの専門性を身につけたいとマネージャーに話に行きました。当時、私は金融業界やファイナンスを主に扱う部署にいたので、正直サステナビリティに関する仕事はほとんどなかったのですが、部長が「うちの部では無いけど、やる気があるなら他の部のコンサルタントと頑張ってみて。ただし、やるならきちんと外部セミナーなども活用して専門性を身に着けてね」と言ってもらい、様々なプロジェクトを経験させてもらいました。 長期ビジョン策定、10年後を見据えた組織構造改革、投資家とのコミュニケーション戦略など、サステナビリティに関する案件に入ることができました。 NRIの中長期的に人を育成する文化のおかげで、社外のセミナーに行く費用を会社が負担してくれたり、関連する書籍を社費で購入できたり、社外の専門家へのヒアリングや投資家とのディスカッションもできる。プロジェクト外で学ぶ時間を周りが認めてくれたのが専門性を高めることに繋がりました。

EP4

「権限委譲」がもたらしたPJリーダーを経験した2年目、経営者に提案した4年目

ここから役割について、お伝えします。 1年目は、配属3日目で大手の経営層相手に自分の立てた仮説についてディスカッションを行う等、ただ資料作成や分析を行うだけでなく、常にお客様の前に立って議論を行う経験を積み重ねました。もちろん、最初からうまくいかなかったのですが、先輩のフォローもあり、前面に立ち続けることができました。 2年目は、プロジェクトリーダーを初めて経験しました。プロジェクトリーダー(PJリーダー)とは、メンバーを束ねるだけでなく、お客様に自分が責任者であると伝えた上でコミュニケーションをとるため、メンバーでは参加しなかったような経営会議等に参加するなど、考える視点が本当に変わりました。ちなみに、2~4年目で10本以上PJリーダーをしています。 3年目からは通常のコンサルティングに加え、お客様への営業·提案を経験しました。「営業」は商品を売りに行くイメージを持っていると思いますが、コンサルタントはこの営業活動が本当に難しいし大切でした。 例えば「新規事業を立ち上げるべきか」という問いから、新規事業立案プロジェクトが始まりますが、 そもそも「問いを作っていく」、「問いを見つけに行く」、「お客様が何に悩み、何を解けばいいのか、それを明確にする」という活動が営業活動にあたります。 4年目は、月1本以上は企画書を書き、営業を行っていました。外資戦略系のパートナーが出てくるコンペも経験し、お客様とディスカッションし課題を発見する、というスキルを身につけられました。

EP5

信頼ゼロから成功までたどりついた2年目の3社合併プロジェクト

3社合併すると従業員が3~4000人という状況になる3社合併のPJについてお話します。 開始半年からPJリーダーとして関わり、メンバーが3人、その上にPJ責任者であるPMという体制でした。 関わり方は、親会社と週2回ディスカッション、3社の子会社に週二日常駐し、毎日社長とディスカッションする進め方でした。 最初に、そもそもどういう思いを大切にして、何を行い、どうなるべきなのか、一番核となる部分を議論し、そもそも理念·長期ビジョンをどう作るのかを徹底的に議論しました。 その後、役員の方と合宿等しながら、そのビジョンで本当に良いのか、役員の方々の想いを確認しながら、ビジョンを決めていきました。 3~4000人の経営理念やビジョンを決めていくことは大変なことでしたが、とてもやりがいを感じました。 その後、実行支援フェーズでは、人事制度や、拠点場所など、何をいつまでにするのかをお客様に確認しながら、1年半後に合併しました。 2年目でも最終的には、お客様からとても信頼された話をお伝えします。 役員の方から、新しい会社の名前について意見を求められました。会社の名前を決めることは、子供の名前を決めるくらい大切なことです。それくらい信頼してくれていることに、とても嬉しく思いました。 PJが終了した際の企業設立イベントでも、お客様から「いままでありがとう、いてくれてよかった」と言われ、握手しながらお互いに涙するくらいお客様と一つのチームになり、やり遂げられました。2年目から、濃くお客様と関われた良い経験だったと思います。

EP6

「経営者」との対話が、市場価値の高いコンサルタントか否かを分ける

PJリーダーを経験した際に日々経営層と話していたからこそ分かったことですが、経営層が何に悩んでいるのか、彼ら自身にも明確になっていないことがあります。 ただ課題を解決する戦略を考えるだけではなく、しっかりと解くべき課題を定義してあげること、がコンサルタントに求められていることが分かりました。 次に、現場と経営層のギャップは相当あるため、経営層の認識が全て正しいとは限りません。そのため明確に自分の考えを持つことを意識しました。論理的に考えることは大事ですが、導き出した答えが必ずしも正しいものではないですし、お客様の想いや大切にしたいことをきっちりと聞き出した上でどれだけ寄り添えるか、これがコンサルタントにとって大事だと考えました。 あとは、コンサルである以上、自分の意見は必ず求められます。常に自分だったらどうするか、どうあるべきかを考え続けています。 ここから4年目に主だった営業·提案の案件について説明します。 営業活動·提案活動で、一番重要なことは、常に仮説を持ち続けることができるかどうか。 経営層が悩みを言語化できていない·本質的な課題に気づけていないケースも多く、 特にサステナビリティは、日本企業は世界に比して遅れており何をしたらいいのか分からない場合も多くあります。 一番大事なことは、自分なりの仮説をきちんと持っておき、その仮説に基づいてお客様を導いていくことです。 サステナビリティだけでなく、世の中の様々な事象は、正解がないため、自分なりの仮説を考え、伝えていく、これがコンサルとしても、営業活動をする上でも、すごく大切なことでした。 私は、日本企業は長期ビジョンが浸透していることが少なく思いますが、サステナビリティの考え方を使うとより浸透していくと考えています。 提案する際は、「表面的にサステナビリティやるのは意味ないですよ、やる場合はこんないいことがありますよ、そのため今回はビジョンから変えていきましょう」というように、自分の意見を押し付けるわけではありませんが、「私ならこう考える、あなたの話を聞くとここが課題だと思うからこうしていくといいですよ」という相手に寄り添った提案を心がけていました。 若手にここまで任せてくれるファームはなかなかないと思いますが、NRIの環境があり、それを支えてくれる周りの人たちがいるからこそできたと思います。 そして、「漆谷さんの話聞いたらできるような気がしたから、今度一緒にPJやってよ」というように、自分自身の考えを伝えたからこそお客様に1人のコンサルタントとして認められたと思います。

EP7

まとめとして

入社4年目時に、大企業の経営層の悩みに何故ここまで答えられたのかを振り返りました。 例えば大企業の方の「なんかうまくいってないんだよね」という発言に対して、どうしたら、またはどのような経験をしたらきちんと答えられるでしょうか? ここまでふわっとした悩みに対しても解くべき課題がたくさんあります。 ​ 「ビジョンに重要な戦略方向性が反映されていないことが課題」「ビジョンがまだ現場に浸透していない」など多種多様な課題が考えられるため、その課題がどこにあるのかをきちんと特定してあげる必要があります。 私が4年目でそれができた理由は、それまでに色々な案件に関わっていたからです。サステナビリティだけで15本以上やっていたため、引き出しの幅がありました。加えてPJリーダーとして経営層と対話経験から想像したお客様の悩みを、明確に言語化して提案する。これが4年目でも経営トップに対してコンサルティングできた一つの理由だと思います。 ​ 私自身、完璧にできているとは思っておらず、今後も伸ばしていきたい要素だと思っています。